残暑が厳しく、9月もまだまだ暑そうですね。
それでも、朝晩の空気には少しずつ秋の気配。
夏の暑さで身体がバテたり、暑さに慣れた身体が季節の変化についていこうとして、
なんとなく体調がすぐれない……という方も多いのではないでしょうか。
そんな今、意外にも意識したいのが「温めること」。
「暑い時期こそ、身体は意外と冷えている」と話すのは、
昨年11月のクロッツ愛用者コラムにもご登場いただいた、一瞬の丹田健康術のせいかさん。
今回は、せいかさんが実践されている「身体を観察する」という考え方を軸に、
夏から秋にかけての温活について、本田がじっくりお話を伺いました。
CONTENTS
▼暑いのに、温める?
本田:「せいかさん、今回は『夏~秋の温活』についてお話を伺いたいと思います。でも、そもそも暑い時期に温活って、ちょっと意外ですよね?」
せいかさん:「そうですね。でも、私はむしろ暑い時期こそ、温めることを意識してほしいと思っています。」
本田:「先日公開したYouTubeでも、『夏だからこそ、身体が芯から冷えている人が多い』とお話しされていましたよね。」
せいかさん:「半袖でクーラーの風が身体を直撃するからです。家でも、電車でも、職場でも冷房を使いますよね。そして、暑いからと冷たいものをついカブ飲みすることも。気づいていないだけで、身体って意外に冷えているんです。これって、冬とは違った意味で冷えが入りやすい、ヤバい季節なんですよ。」
▼「暑い時期の冷え」はどこから来る?

本田:「でも、暑い時期って汗もかくし、身体が冷えているって、なかなか気づきにくいですよね。」
せいかさん:「だから、まず触ってみてほしいんです。」
本田:「どこをですか?」
せいかさん:「肘です。」
本田:「え!肘ですか?」
せいかさん:「今、ちょっと肘を触ってみてください。どうですか?」
本田:「……ちょっと、冷たくてびっくりしました。こんなに冷えているんですね。」
せいかさん:「そうなんです。私が23年間、フィールドワークを続ける中で、身体の冷えが、さまざまな不調につながるきっかけになっているケースを見てきました。特に、うつやめまい、耳鳴りなどにも関係する“トリガーポイント”になっていることがわかってきたんです。」
本田:「暑い時期の冷えって、単純に『ちょっと寒いな』というだけではなく、身体全体の状態にも関係してくるんですね。」
▼なぜ「肘」なの?
本田:「でも、どうして『肘』なんでしょう?冷え対策というと、お腹や足元を思い浮かべる人が多いと思います。」
せいかさん:「人って不安やプレッシャーを感じた時、無意識に腕を身体に引き寄せ、肘を曲げて身体を小さくしますよね。この姿勢が続くと、肘から肩周りまでが固まり、呼吸のスペースが物理的に失われてしまうんです。」
本田:「あ、確かに。緊張したりすると、呼吸が浅くなったりします。」
せいかさん:「そう。だから肘を温めることで、身体に『もう安全だよ』って教えてあげることが重要なんです。試しに、夜なかなか寝てくれない赤ちゃんやお子さんの肘を、手のひらで温めてあげてください。すーっと落ち着く子も多いですよ。」
本田:「手のひらを肘に当てるだけでも、安心感がありますね。」
せいかさん:「うちの息子はよく裸坊で動き回っていましたが、手三里と足三里のツボだけは、夏でもカバーしていました。」
▼肘を温めると、身体はどう感じる?せいかメソッドを実践
本田:「実際に、せいかさんが講座で教えている方法を、私も試してみました。」
せいかさん:「クロッツ やわらか湯たんぽ 足首用タイプを使用します。講座でも指定湯たんぽとして、生徒さんにおすすめしているアイテムです。」
本田:「足首用タイプですが、今回は肘に付けるんですよね。」
せいかさん:「そうです。筒型になっているので、肘でも足首でも使えます。お湯はわざわざ沸かさなくても、給湯器から出る60℃のお湯で十分です。」
本田:「60℃でも意外にあったかいですね。すごく気持ちいいです。」
せいかさん:「その『あったかい』という感覚が大事。そして、ここで大切なポイントは、呼吸を整えようとしないこと。」
本田:「ちょっと深呼吸した方がリラックスできるのかと思っていました。」
せいかさん:「吸おうとも吐こうともしなくて大丈夫。呼吸をコントロールしようとする方が、かえって余計な力みを生むこともあります。息が勝手に出ていく瞬間、身体が勝手に次の息を吸い始める瞬間を、じっくり観察してください。」
本田:「温かいだけで、肘から肩周りまで筋肉が緩んでいくような感覚があります。室内のエアコンがガンガンに効いているせいで肩周りがこんなにこわばっていたんですね。」
せいかさん:「湯たんぽのお湯が冷めて不快感が出てきたらすぐに外してください。」
本田:「なんだかスッキリした感覚ですね。いい感じに力が抜けて“整った”って感じです。」
せいかさん:「そう。あなたの身体は最初っから完璧なスペックを持っています。色んなノイズで本来の使い方を忘れているだけなんですね。」
▼「自分の身体を観察する」ということ
本田:「せいかさんは『観察する』という言葉をよく使われますよね。実際にやってみると、ただ温めるだけではなく、『今、身体はどう感じているんだろう?』と意識することが大事なんだなと感じました。」
せいかさん:「はい。湯たんぽをつけた時に『温かくて気持ちいい』って感じましたよね。それが、みんなが難しいというマインドフルネスや、『今を生きる』ということの体感なんです。」
本田:「実際、不調の方って、身体の一部だけがすごく冷えているなど、身体の冷え方にムラがあることもあるんですよね。」
せいかさん:「そうなんです。私自身も、昔は冷房や冷たいものに体調を振り回されていました。でも、身体の“今”とアクセスして、微調整できるようになってからは、あまり意識しなくなりました。」
本田:「自分の身体をじっくり見る時間って、仕事や家事、子育てなどに追われて、後回しになりがちですよね。」
せいかさん:「だからこそ、まずは小さな変化に気づいてあげること。『今日はここが冷えてるな』『ここが気持ちいいな』って、自分の身体を観察する。それだけでもいいんですよ。」
▼夏から秋へ。身体の声を聞く温活
本田:「せいかさんのお話を聞いていると、温活って『とにかく温める』のではなく、その日の自分の身体に合わせて温めることが大切なんだなと思いました。」
せいかさん:「そうですね。季節の変わり目は、身体も対応することが増えて忙しいんです。だからこそ、身体が喜ぶことをしてあげてほしい。」
本田:「『夏だから暑いはず』『秋だから冷えるはず』と決めつけずに、今の自分がどう感じているのかを見ることが大切なんですね。」
せいかさん:「冷えていたら温める。気持ちいいなら、気持ちいいと感じてあげる。身体の声をほったらかしにしないことですね。」
本田:「まずは一度、肘を触ってみることから。暑いからこそ気づきにくい身体の変化に、目を向けてみたいですね。」
せいかさん:「ぜひ触ってみてください。チーンと冷えていないですか?冷えていたら、今すぐ温めてー!ほっとかないでくださいね。」
プロフィール
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岩下 清香(いわした せいか) 歌手38年・身体指導23年。長年の経験をもとに、身体から心とパフォーマンスを整える、才能再起動の専門家。「Body Capital Design™」を主宰している。 |





